家紋・女紋について
家紋 定紋(家によっては数個の紋を持っている場合がありますが、
そのうちの公式に使う紋)その家に代々伝わる紋。
女紋 女性の方個人の紋。
紋の受け継ぎ方には、地方によって様々です。
1、 母から娘に伝える母系紋。実家の紋とは違います。
(母から娘、娘から孫娘と、代々女性の方に継承される)
2、 実家の紋をつける。(ほとんど継承されない)
3、 実家の紋の丸をとる。(ほとんど継承されない)
4、 よくある紋を便宜的につける。(五三ノ桐、蔦、桔梗、揚羽蝶 等)
5、 嫁ぎ先の姑の紋をつける(姑紋)。(継承されない)
6、 自分でアレンジしたり(例 女性らしく剣片喰の剣をとる・丸をはずす)、
組み合わせたり(例 蔦を雪輪に入れる)、まったく新たに創作する。
西日本ではほとんど1、の母系紋で、代々継承していきます。
女紋という習慣のない地方もたくさんあります。
習慣が同じ家同士の縁組みであれば、問題はまずありません。
習慣が違う家との縁組みの場合、事前によく話し合っておかないとトラブルになりかねません。
関西から関東に嫁いで来た嫁が、いつまでも実家の紋(母系紋)を使い続けることに
不愉快な思いを抱くケースもあります。
とにかく、話し合うことが最善の策です。
最近では嫁入りに紋付の着物自体、作ることが減る傾向のようですが、
女児誕生の際に紋を入れることがありますので決めておかれると良いでしょう。
注意していただきたいのですが
家紋にしても女紋にしても、同じ名前の紋でも紋帖によって部分的に違うことがあります。
たとえば、違い矢という紋ですが、平安紋鑑と紋典という紋帖で矢の先の部分が違います。
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平安紋鑑 紋 典 |
平安紋鑑 紋 典 |
他にも紋帖によっての違いがある紋がたくさんありますので、
紋付の着物とか袱紗・風呂敷等を作るときはよく確認の上お作りください。
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